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「チャレンジテスト」は、大阪府独自に実施されている試験です。大阪府の公立中学校に通う生徒や、通っているお子さんをお持ちの親御さんなら一度は耳にしたことがあるでしょう。このページでは、チャレンジテストの特徴と内心点との関係性を解説します。
「チャレンジテスト」とは、大阪府で独自に実施されている統一学力テストのことを指します。大阪府教育委員会が、2015年度に開始しました。受験対象は中学1年生から3年生です。試験科目は、中学1年生が国語・数学・英語の3教科、中学2年生と中学3年生が国語・数学・英語・理科・社会の5教科となっています。
中学生を対象にチャレンジテストが行われるのは、大阪府全体の生徒たちの学力を公平に測るためです。大阪府の公立中学校での内申点は、「絶対評価」で決められています。他の生徒との比較によって成績をつける「相対評価」とは異なり、絶対評価はあらかじめ決めた基準を満たしているかどうかで成績をつけます。
たとえば、相対評価は「上位5%の生徒には必ず『5』をつける」という評価方法、絶対評価は「定期テスト◯点以上で、出席状況や提出物が良ければ『5』をつける」という評価方法です。
大阪府で以前採用されていた相対評価の場合、同じ学力の生徒でも定期テストの難しい中学校では高い内申点を取るのが難しいのに対し、定期テストが簡単な中学校では簡単に高い内申点を取ることができます。こうした不公平さを改善し、どこの中学校に通っていても一定の基準で成績をつけるために、絶対評価とチャレンジテストが導入されました。
チャレンジテストは、各学校でつけられた絶対評価による評定を、大阪府全体の中学校でのバラつきをなくして修正するために実施されています。
チャレンジテストの実施時期は、中学1年生と2年生は毎年1月、中学3年生は毎年6月です。1教科45分で行われ、選択式・短答式・記述式の3パターンで問題が構成されます。出題範囲には、習った単元すべてが含まれるため、定期テストとは別の対策が必要です。過去の問題に取り組んで出題形式を把握し、繰り返し解いてみてテスト本番までに慣れておくとよいでしょう。
チャレンジテストは、各学校で絶対評価によってつけられた評定を公平に修正して、内申点を決定するために行われます。したがって、チャレンジテストはお子さんの成績に影響を与えます。チャレンジテストの結果次第で、成績が上がることもあれば下がってしまうこともあるのです。
大阪府教育委員会は、各公立中学校の評定の状況とチャレンジテストの結果を使って、「大阪府全体の評定平均」を決定します。各学校は、自校におけるチャレンジテストの結果と評定平均を比較して「評定平均の目安」を求め、「評定平均の範囲」を算出。そして、評定平均の範囲に収まるように、最終的な内申点をつけます。
具体的な事例で見てみましょう。チャレンジテストの大阪府全体の平均点が60点で、「評定平均」が3.40だとします。A中学校の平均点が57点の場合、「評定平均の目安」は3.23(=57÷60×3.40)で、「評定平均の範囲」は2.93~3.53(評定平均の目安の−0.3〜+0.3)です。一方、自校のチャレンジテストの平均点が63点のB中学校の場合、「評定平均の目安」は3.57(=63÷60×3.40)で、「評定平均の範囲」は3.27~3.87(評定平均の目安の−0.3〜+0.3)となります。この事例では、A中学校よりもB中学校の方が、より多くの生徒に高い内申点をつけられるのです。
つまり、通っている中学校のチャレンジテストの平均点が大阪府全体の平均点を上回れば、自分もより良い内申点をつけてもらえる可能性が高まります。逆に言えば、自校のチャレンジテストの平均点が大阪府全体の平均点を下回れば、良い内申点をつけてもらえる生徒の数は少なくなるということです。個人のテスト結果ではなく学年全体の結果が内申点に影響を与えることになりますが、チャレンジテスト1回の自分だけの結果で個人の内申点が大きく左右されない点がメリットとなります。
チャレンジテストの結果、各中学校において最終的につけられた内申点が、生徒それぞれの高校入試の際に利用されます。利用される学年ごとの内申点の比率は、中学1年生:中学2年生:中学3年生=2:2:6です。高校受験に向けて中学3年生から頑張ればよいのではなく、中学1年生のときから、毎日の授業や提出物にしっかりと取り組み、チャレンジテストも真剣に受ける必要があります。年に一度のチャレンジテストですが、高校受験のためにはないがしろにできないのです。
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