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経済的な事情から、私立高校への進学は選択肢から外している保護者や中学生もいるかもしれませんが、最近は私立高校に対しても支援金が充実しています。ただし、高校無償化の影響もあり、公立高校への進学のほうが経済的な負担が少ないこと事実です。
ここでは高校進学にかかる費用や学費を支援する制度について紹介。高校進学に際して、経済的な不安がある方は参考にしてみてください。
大阪府の公立高校と私立高校の授業料の年額や入学金の差について調べました。
公立/私立 | 入学金 | 授業料 | 施設整備費など | 合計 |
---|---|---|---|---|
大阪府立高校(全日制) | 5,650円 | 118,800円(月額9,900円) | 学校・過程により異なる | 124,450円 |
大阪私立高校(全日制) | 163,218円 | 433,991円 | 151,715円 | 748,924円 |
差額 | 157,568円 | 315,191円 | - | 624,474円 |
参照元:大阪府HP(https://www.pref.osaka.lg.jp/kyoishisetsu/furitukoukou/)
参照元:文部科学省HP(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/1412179_00001.htm)
上の表は、大阪の公立高校と私立高校の学費の平均金額と差額です。初年度は、入学金・授業料・施設整備費等の合計で約62万円の費用負担の差が生じています。私立高校の授業料は学校によって異なり、中には60万を超える高校も。公立高校と比べると、費用負担の重さを感じます。
2020年4月から全国の公立高校・私立高校において、授業料の無償化、または一部支援が行われることが決まりました。高校無償化の正式名称は「高等学校等就学支援金制度」。高校無償化は公立高校・私立高校のどちらに通う生徒でも対象となります。全日制・定時制・通信制も問われず、特別支援学校や高等専門学校などについても、受給資格を満たしていれば授業料は実質無料になります。
高校無償化は、保護者の所得に条件があります。公立高校の場合、年収約910万円未満という所得制限付きで授業料分の金額の支援金が受け取れます。
私立高校の場合は、所得制限・支援金額ともに公立高校とは異なります。原則として年収約590万円未満の世帯は、私立高校の授業料相当額である年間39万6,000円が支給されます。年収が590万円以上910万円未満の世帯は高校無償化の対象外ですが、年間11万8,800円が支給されます。差額は各家庭の負担となります。
ただし、所得制限の判定基準は今後変更になる可能性もあります。特に、無償化される所得年収のボーダーラインにある家庭にとって、判定基準は気になるところ。府のHPや文部科学省のHPを確認するようにしましょう。
高校無償化の申し込みは、高校入学後に各校の案内に従って行います。入学時に案内が届くはずなので、その案内に従って申し込むようにしてください。
親権者(保護者等)の所得等が要件を満たす生徒の授業料を、国が生徒に代わって負担する制度。現金が支給されるものではなく、返済の必要もありません。返す必要がない支援金のため、「高校授業料実質無償化」とも言われています。
府内の高校に在学する生徒で、以下の要件の全てに該当する者。
全ての意志ある生徒が安心して教育を受けられるよう、府内に在住する低所得世帯の保護者に対して奨学のための給付金を支給することで、授業料以外の教育費の経済的負担を軽減します。つまり、修学旅行費や教科書代、PTA会費、制服代などのために給付されます。こちらも返済の必要はありません。
以下の要件の全てに該当する者。
支給を受けたい方は、受給申請書に必要書類を添付し、学校が定める期日までに提出する必要があります。
【必要書類】
生活保護受給証明書
保護者等(親権者全員)の課税証明書等と生徒本人の健康保険証の写し
兄弟姉妹の健康保険証の写し
兄弟姉妹の在学証明書(条件に該当する場合のみ)
給付金振込先口座の通帳等の写し
審査で認定された場合、12月末までに指定された保護者等の預金口座に振り込まれる予定です。ただし、生徒が在籍する高等学校等の学校徴収金に未納又は未収金がある場合は、給付金を充当して相殺されます。
また、低所得世帯の学生が入学時に必要な支援を受けられるよう、希望者に対して奨学のための給付金の一部を4月から6月相当分として前倒しで支給することも可能です。
高校では授業料以外にも、制服代や教科書代、PTA会費、修学旅行のための積立金、部活動費など、さまざまな費用がかかります。公立高校も私立高校も同様に徴収されますが、一般的に私立高校の方が高めに設定されています。高校によっては制服代に10万円以上、修学旅行代に20万円以上かかる場合も。高校に入学してから慌てないように、何にどの程度の金額が必要になるのか、事前に確認しておくようにしましょう。
高校では授業料はもちろん、授業料以外にもさまざまな費用がかかります。経済的な事情から、費用を捻出するのが大変だという家庭もあるかと思います。
ただし、一定の年収以下の場合は支援金制度の利用ができます。お金の問題で通いたい高校に通えないのは辛いもの。もしも目指している学校が家計的に厳しいという場合は、このような制度を有効活用して高校の費用に充てるといいでしょう。
引用元:馬渕教室
http://kouju.mabuchi.co.jp/index.html
引用元:Z会の通信教育
https://www.zkai.co.jp/jr/
※価格は、2021年10月の情報です。